疾患解説

ニコチン依存症(禁煙のすすめ)

喫煙による健康障害

喫煙による健康障害には、咽頭ガン(32倍)、肺ガン(4.5倍)、虚血性心疾患などによる死亡率が増えることや、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発症が増えることなど、多面的な悪影響が生じることがわかっています。

禁煙によるメリット

喫煙の健康障害について理解はしているものの、元気にすごしているし、今さら禁煙しても仕方がないのではないかと考えておられませんでしょうか?

ところが実際には、禁煙開始早期から健康障害危険度が低下することが知られており、発癌誘発作用は禁煙開始後の4年以内に1/2以下に下がりますし、心筋梗塞発症も減ることが知られております。禁煙はいつ実行しても価値があると言えます。

無理なく禁煙

そうは言っても禁煙はなかなか難しい事です。それは喫煙の「吸う」という動作そのものが習慣になっているという面がありますので、この克服には行動パターンや生活環境の変更などの努力が必要です。一方で、タバコを吸いたくなったり、イライラ、頭痛、眠気などのニコチン離脱症状は、ニコチンパッチ(貼付剤)などの禁煙補助薬の利用によって軽減できます。これらの薬をうまく利用して無理なく禁煙をしましょう。

保険診療によるニコチン依存症治療

禁煙補助薬としてはニコチンパッチの処方を保険診療でできる「ニコチン依存症」の診療ができます。今年になってからは内服薬も登場しています。この診療には、問診や診察、呼気の一酸化炭素濃度測定の上、禁煙への積極的な参加の意思表明をしていただきます。2週後、4週後、8週後、12週後に来院していただき、禁煙をサポートいたします。

禁煙をしてみようと思われる方はお申し出ください。

また、「禁煙外来始めました。」も参考にご覧ください。