疾患解説

メタボリックシンドローム

  世界的な栄養過多、運動不足を背景にして、内臓蓄積肥満を基盤とした動脈硬化症発症の増加、若年化が顕著になってきています。この状態を8つの関連学会の人たちが集まって診断基準を作りメタボリックシンドロームと呼んでその防止に乗り出しました。
  内臓脂肪の蓄積を見つけるために、臍レベルウエスト径を測定によって、男性は85cm以上、女性は90cm以上を必須条件としています。これは、CTによる内臓脂肪面積100cm2に相当するもので、この他に以下の項目のうち少なくとも2項目を満たすものがこの症候群としています。

○高トリグリセライド血症(150mg/dl以上)and/or 低HDL-C血症(40mg/dl以下)
○高血圧(収縮期血圧130mmHg以上and/or 拡張期血圧85mmHg以上)
○高血糖(空腹時血糖110mg/dl以上)

  この基準に当てはまる人は、動脈硬化性疾患になりやすい状態にあると考えられますので、精密検査が必要であるとともに、運動などを通じて改善に努める必要があります。